たこの足

たこの豆知識

「たこ」は足(腕)が8本ある軟体動物です。
浅瀬から深海まで世界中の海に生息しており、敵から逃れる為に墨を吐く生き物です。
日本人には馴染みの深い生き物であり、食材としても有名です。
「たこ」は見た目から頭に足が8本生えている様に見えますが、
実際は頭に見える部分が胴体であり、頭は体と足の間の目のある部分になります。
足が10本ある「いか」は、「たこ」ととても近い仲間になります。

名前の由来

「たこ」の「た」は手、「こ」はたくさんの意など諸説がありますが、
「たこ」と呼ばれた由来は分からない様です。
また、漢字の「蛸」は昔中国で「たこ」は魚だと思われていた為、
魚編で「鮹」(たこ)と呼ばれていました。
日本で魚編が虫編に変わった理由ははっきりしていませんが、昔の人は「蛸」を虫の仲間だと思って呼んでいた様です。

たこの種類

日本で食されている代表的な「たこ」を紹介します。

マダコ
(真蛸)

体長は最大60cm
世界の温暖海域に広く生息し、日本では中部より南部で獲れますが、水揚量が少ない為に高い値段で取引されます。現在は国産の「まだこ」が少なくなった為に海外からの輸入が増え、アフリカ大西洋岸諸国等(モーリタニア/モロッコ)、中国、ベトナムなどから日本に輸入されています。

ミズダコ
(水蛸)

体長は最大300cm
寒海にいる「たこ」で、「たこ」の種類の中で最も大きく成長する「たこ」です。北太平洋が主な生息場所で、日本では北海道産が多いです。名前の通り、「まだこ」と比べると肉質が水っぽく柔らかい事が名前の由来です。

イイダコ
(飯蛸)

体長は最大30cm
東アジアの浅海に分布、二枚貝などを棲家にしています。「いいだこ」の卵が、ご飯に似ている事が名前の由来です。

水揚量

日本は世界中で最も「たこ」を食べている国ですが、近年は国産「真たこ」の水揚が減っており、
海外産(アフリカなど)が多く輸入されています。
海外からはアフリカが多く、特にモロッコ産が有名でしたが、
乱獲の影響で水揚が減ってしまい、現在はモーリタニア産が多くなっています。
日本国内では北海道や常磐物などが水揚されていますが、「真だこ」は量が少ない為に、高級食材として取引されています。
世界中で「たこ」を食用している国(日本、韓国、ヨーロッパの一部、メキシコなど)はあまり無いのですが、
現在は食用にする国が増え出して来ています。

見た目

アフリカ産「真だこ」と国産「真だこ」では色の違いがあり、アフリカ産はピンク色、近海「真だこ」は若干アズキ色です。
売られている国産「真だこ」が特にアズキ色なのは蒸し上げる際にほうじ茶を使用している為です。
又、「水だこ」は「真だこ」に比べると赤みを帯びています。

雄:足の吸盤が大小不揃いで、8本中1本の足先が生殖器になっています。
雌:足の根本から先端まで、吸盤が比較的均等に並んでいます。

料理

一般的に加熱調理される事が多く、蒸す事で鮮紅色になります。
生では刺身やしゃぶしゃぶなど、加熱後は寿司、煮だこ、酢だこ、たこ焼き、おでんの具材に用いられます。 
たこ焼きの原形とされる明石焼き(別名たまご焼き)の具材としても有名です。
西日本では蛸飯として、混ぜご飯の具材としてよく食されています。

たこの料理